椎間板ヘルニアとは、腰椎や頚椎の椎間板の一部（髄核）が突出している状態で、神経が圧迫されているケースでは様々な症状が起こります。

椎間板の髄核はレントゲンでは写らず、確定診断にはＭＲＩ検査が実施されます。

さて、当院にも「ヘルニアです」との事で来院される患者さんは、年間を通じ多く見られます。

腰椎椎間板ヘルニアの場合、どの体勢でも激しい疼痛がある場合や、排尿・排便障害があるケースは速やかに専門医療機関に紹介いたしますが、100人中2～3人程度の割合です。

多くの患者さんは、腰部の痛みに加え下肢（足）の痺れや痛みが伴うことから、「ヘルニアの可能性がある」と言われているのです。

ヘルニアで苦しんでいるのだと思われている方も、実はその原因は他にあるケースが多いんです。

梨状筋症候群という臀部の筋異常による症状、膝関節の捻じれによる症状、足首の角度による症状等々。

そんな偽ヘルニアの要素は身体のあちらこちらに存在します。

治療後に症状が改善すると、長年苦しんだ期間がウソのように思えます。
「だってヘルニアじゃあ…」思い込みとは怖いですね！

今日もまた１人長年悩まされていた足の痺れが、臀部から大腿部の筋異常と共に解消され、無事偽ヘルニアから卒業されました。

　行楽の季節「右足が短くて普通に歩けないんですが…」等、足の長さの違いを訴える方が多いです。

もちろん実際に足の骨の長さが左右違うという訳ではありません。
足の長さの違い＝（イコール）骨盤のズレと思われる方もいますが、実に多くの要素がこの長さの差には隠されています。

腰、首、股関節を始め全身のわずかなバランスの狂いも下肢の長さに影響を与えます。

健康な方でも足の長さが１～２ｃｍ程度の差がある方は大勢います。その場合は異常とは言いません。

接骨院で相談される方は、もちろんその差を異常と感じ来院されるわけであり、我々はその差が何からくるかを特定し、その異常を解消していきます。

異常部位（原因）があるから結果として「足の長さ」が気になるのです。

あなたの「その差（結果）」の原因は何でしょうか？
それが健康へのキーワードです。

　頭痛には大きく分けて「慢性的に抱えている頭痛（一次性頭痛）」と 「病気を原因とする頭痛（二次性頭痛）」の2つに分類されます。

一次性頭痛には緊張型頭痛、片頭痛、群発頭痛等があり、お医者さんの間でもまだその原因や治療方法は定まっていないのが現状です。それは頭痛発生のメカニズムがはっきりとは分らない事や、身体的・精神的なストレスが複雑に関係しているからです。

後者の二次性頭痛のケースは重篤な病気の症状でもあるため速やかに専門家へとつなぎます。

さて当院での施術対象は一次性頭痛、なかでも７割を占める緊張型頭痛が中心となります。

頭痛と首肩周りの緊張を訴え来院される方は大半がこのタイプです。

３０代男性、左背部から後頭部までの張りと頭痛、首を前後に動かすと症状が悪化。
姿勢を診る、左右の肩の高さが大きく異なる。左の腕を挙げると症状が軽減する。
左の肩関節も症状に関与している事が分る。

施術開始
左肩の異常部位、それは腋窩（わきの下）、軽く触れ硬結（かたまり）除去。
肩の動きが良くなり腕が挙がるようになる。
首を動かすと痛いということから、頚椎、並びに周辺筋の異常を動きにあわせて調整。
初めの症状はほぼ無くなる。
最後に二次的に影響のあった左背部から後頭部の筋の緊張を除去、肩の高さが揃う、終了。
左肩関節と首前方の筋肉に原因のあった「緊張型の頭痛」でした。

頭痛はとても辛いものです。
まずは冷静に身体をゆっくり動かして見ましょう、症状の変化する動作はありますか？

それが答えです。

5０代男性

半年前に右手の指がシビレ始める。
整形外科を受診、首が原因（頚椎症性神経根症）と診断。
以降半年間、薬を服用するが最近では逆に悪化してきたとの事。
知人の紹介により当院を受診する。

本人は転んで頭を打った事、酷い寝違いを起こした事等、不安要素で相当落ち込んでいましたが…。
スパーリングテスト異常なし・ライトテスト異常なし・上肢各反射正常・ファーレンテストの姿勢で手関節の角度がおかしい。（専門用語が多くてすみません、整形外科で行われる検査法です）

施術開始
右手関節触診、筋肉がこわばり、固まっています。

「ここ大丈夫ですか？」「そういえばダルイですね！単なる疲労です」とあっさり。

原因はここ（手首）です。
手首をまたぐ筋肉は数多くあり、日々の仕事で回復が困難になった筋肉は、関節を締め付け、神経を圧迫してその結果指が痺れていたのですね！

手関節周辺の硬結（筋肉等の組織が硬くなったもの）除去、腕、肩、首、背の関連ポイント刺激、終了。

時間にして１０分弱、症状ほぼ消失。
一週間後、自覚症状無し。　施術終了。

一定期間の治療で変化が見られない場合は、精密検査あるいは、他の原因の可能性を模索する。

当然当院でも、患者様の主訴、痛みの原因が脳や内臓と診られるケースや、より深刻な神経症状が診られるケースは提携する信頼できる病院や整形外科の医療機関に紹介いたします。

適材適所、軌道修正、人体にマニュアルはあって無いようもの。

長期間症状が改善されない方、「なぜ治らないのか？」をもう一度考えてみませんか？

息子さん「父の右手親指の痛みの原因は左足首だと本人が言っていたんですが…？」
私「ハイその通りです」
息子さん「？？？」

60代男性（父）
右手親指の痛み、湿布を張って２週間まるで治らず整形外科へ受診。
老化ですと湿布を渡され落ち込む。
息子さんの紹介で、一筋の希望を胸に当院を受診。

施術開始
右手親指と腕の調整で痛み消失。
後３日で痛み再発。
当院樹木理論（腕の症状は背骨から！）にて背骨の調整。
右手親指には触れずとも症状軽減。
後５日で痛み再発。
樹木の幹を崩しているのは何か？
左片足立ちが不安定、以前左足首を捻挫し、踵の角度が大きく内側に傾いている。
身体の重心が狂う、身体の軸が崩れる。
根（左足首）の調整、これにより幹（背骨）が安定し枝（腕）の異常は無くなり葉（右手）の痛みが再発する事も無くなったのです。
つながりましたね！
右手の原因は左足首だったんです。

常にグローバルな視野と大きな心で。　

　施術を行なう際、我々は幾つかの情報を提供されます。

患者さんの問診表であったり、他医療機関からの照会文や、レントゲン写真であったり。

その様に形が有形である情報は常に見る事も出来るが、その裏には目に見えない事実、無形の情報が存在する事が多く、そこに気づかなければ、本当の意味でその患者さんを診る事は出来ません。

全身症状や慢性症状、難治性症状の方は特に重要になってきます。

当院では施術を始める前のお話し（問診）に時間をかけます。

ここにはカルテに記載できないような無形の情報が多く存在しています。

相手との直接の会話で得られる無形の情報は、患者さんの言葉を、姿勢を、表情を、仕草を、心で読むことが大切になります。

治療家と患者さんの信頼関係が最も有効な効果をもつ事を常に心がけていく必要があります。

目で見る有形な情報と心で読む無形な情報を参考に初めて患者さんの施術が始まるのです。